TechCrunch: Groupon、企業買収で日本とロシアに進出.
当初米国で話題になり、日本でもここ数カ月でクローンサイトが多数オープン、乱立状態とも言える状況だったGroupon(グルーポン)系サイト。
今回、なんと本家グルーポンが日本進出、Groupon Japanを設立するにあたり、日本のクローンサイトを買収し、そのサイトがそのまま日本版Grouponになりました。買収額は$10Mだとか(約10億円)。
本誌お気に入りのデジタルクーポン・グループ購入サイトGrouponが、今日(米国時間8/17)日本とロシアでそれぞれのグループ購入サイト、Qpod およびDarberryを買収し、両国への進出を果たした。 Grouponには、出来のよいクローンを買収しては自社ブランド化するという傾向があり、直近ではドイツのスタートアップ、Citydealを買収して、同社のヨーロッパ進出の前哨基地とした。
アメリカで流行ったWebサービスを見て日本企業がまね、本国とは違うクローンサイトを作り、それが流行るというのは日本のインターネット業界での一つの確立された方法でした(mixiなどはその典型)。
昨今では、グローバル化、そしてWeb環境のマルチ言語化にともなって、海外で成功したWebサービス企業が多言語対応して日本に直接参入することが可能になり、アメリカでの成功したブランドをひっさげて直接日本でサービス提供をするパターンが増えてきています。(Youtube、Twitterなど。日本のクローンサイトは成功せず、オリジナルの海外サイトが成功)
今回のケースは、本国がオリジナルの企業が日本進出を図る際に、日本の(無断で真似をしていた)クローンサイトを買収、クローンサイトをそのまま「グルーポンジャパン」とし、運営するという珍しいケースとなりました。グルーポン系サイトはシステムだけで完結せず、地元の販売店などの営業チャネルが必要になるため、すでに日本でのチャネルを保持している現地企業を買収する、という必要性があったためだと思われます。
なお、Grouponはロシアでも同様に現地のサービスを買収し、進出します。ちなみに中国では、すでに100を超えるGrouponクローンが存在しているとこのこと。(→「中国の100を越えるGrouponクローンを解き明かす」)
Q:pod設立時のニュース:
[jp]IVPファンドが2億円投資でGrouponレースに参入! Q:podは3カ月で15都市展開
インフィニティ・ベンチャーズ LLPはモバイルコンテンツ事業やFTTHの訪問販売を手がけるパクレゼルヴと共同で、株式会社クーボッドを設立する。パクレゼルブもこの会社への出資を行うが、出資額は明らかにされていない。設立時にはすでに20名のスタッフをかかえるということだ。
■Groupon(グルーポン)とは?■
Grouponとは、アメリカで生まれたWebサービスで、一言でいうと「クーポン+共同購入」。実在する店舗とGroupon系サイトが提携し、人数限定で格安(通常価格の半額程度~)でサービスや商品を購入できる権利(クーポン)を販売。
単なるクーポンと違うのは、紙媒体で無制限に配るのではなくWebを利用して人数限定で配るところ。Twitterなどのソーシャルメディアとも親和性が高く、口コミで格安クーポン情報が伝達する、という側面が強い。
楽天などの共同購入と違うのは、利用者が手に入るのはモノの販売ではなく割引券などの仮想クーポンであること。共同購入は心理的効果を狙ったあくまで「販売」割引(販売利益が目的)なのだが、グルーポンは集客目的、スポンサーは実際に自分の店舗などの来てもらう、PRが目的。そのためその割引価格が懸賞に近いくらい極端に安いことが多い。
関連ニュース:
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