菅首相談話の元原稿は誰が作ったのか?

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現在の菅政権のキーパーソン、仙谷官房長官。全共闘、旧社会党出身の弁護士である彼がプロデュースした、韓国併合100周年を記念?して出された謝罪の菅首相談話を韓国の専門家が見ると、「原案の一部が韓国の人の作文ではないか」という推理が浮かび上がってくるそうです。

談話を出すこと自体の是非はともかく、内容は村山談話を踏襲したありきたりな謝罪文と素人目には映っていたのですが、専門家が読むと、文中の細かいニュアンスなどから普通の人には見えない事実が読み取れる、というのがあたかもシャーロック・ホームズの推理のようで面白い。以下、木村幹氏のTwitterより引用させていただいています。

村山政権の時には、談話は併合の合法性を巡っての議論に発展し、韓国世論が反発した。ソウル市内では村山首相の人形が燃やされ、反日デモが起こり、日韓関係が悪化した。今回、首相官邸がどうやってこのリスクを回避するかは、腕の見せ所だだろう。(←国外にいるので人事になってる(^^;))。

植民地支配は「36年」なんですね。ちょっと韓国の語用に引っ張られすぎかな(注)。こういうところは、この談話詰めが甘いかも。

(注)韓国では慣用的に「足掛け」で数えて、「日帝36年」という表現を使う。実際には、1910年8月29日から1945年8月15日までだとすると、満35年に少し満たないので、日本語としてはおかしい。

因みに、この36年のニュアンスは、韓国語の「日帝36年」という表現の(どろどろとした)語感がわからないと、伝わり難いかもしれません。

しかし、短い文章だけど、細かいこと言い出したらこの「談話」は突っ込みどころ満載だよなぁ。そもそも「日韓併合条約」だもんなぁ(←正式名称は「韓国併合ニ関スル条約」)。韓国併合と日韓併合じゃぁ、日本語としてはニュアンスが随分違うんだけどなぁ。

これ原案の一部が韓国の人の作文ではないか、というような、疑念を招くと思うんでけどね。日本語じゃ、よほど特殊な人でない限り、植民地支配を36年とは表現しないと思いますから。

ちなみに今回の菅直人談話の全文は以下。

村山総理大臣談話はこちら

内閣総理大臣談話

平成二十二年八月十日

本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の八月、日韓併合条約が締結され、以後三十六年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。

私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明いたします。

このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。

日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。

日韓両国は、今この二十一世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。

私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。

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